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【小話】素行不良者共の雄叫び

2015年07月16日

・以前参加させていただいたトラックバック企画「マビノギブロガーズ学園」の設定を使った今更過ぎる小説風小話です(そのくせ記事内の設定と若干異なってます)
・多分続きません
・少しだけですが学園に関して捏造設定があります
・この話では鈴と兄さんはまだくっ付いていません(重要) なので呼び方がちょっと違っています


大丈夫そうでしたら続きからどうぞ。






高校生の朝はそれなりに早い。

前日、夜中までつい小説を読みふけってしまったせいで、家を出る時間がいつもより遅くなってしまった。
無遅刻無欠席連続記録は何としてでも死守したい。通学路のオスナサイルをスクーターを飛ばしながら進み、ダンバートン北の街道に差し掛かったところで、ふと見慣れた人影を目撃した。
あの大きな狐耳と尻尾は、なかなか見間違えられるものではない。

「鈴!」

人影がぴくっと反応して立ち止まった。
若干閉じかけている瞼を眠たげに擦り、なんとか起きて歩いていたようだ。狐耳も片方こそ立ててはいるがもう一方は完全に伏せていて、後頭部には直しきれなかったのであろう寝癖が跳ねている。
どうやら彼も同じ穴の狢らしい。

「もしかして寝坊~?そんなチンタラ歩いてたら遅れちゃうよ」
「むー・・・うるさいですね。たしかにちょっと寝坊しちゃいましたけど・・・」

そう言い返す声もいつもよりスローテンポで、今にも寝落ちしてしまいそうだ。
眠気覚ましくらいにはなってやろうと、ここからはスクーターを降り、徒歩通学の彼に合わせて押しながら歩くことにする。
時間はギリギリだが、このペースで行けばとりあえず遅刻することはないだろう。

「どうせなら学校まで乗せてってくださいよ」
「無理。2人乗りは捕まる」
「元々ノーヘル運転のくせに・・・」
「やかましい」

そういった他愛もない会話をしていると、不意にポケットに押し込んでいる携帯電話がぶるぶると震え始めた。
取り出して画面を見ると、着信の画面。

「はいはい、もしもし。どしたの?」
「せ・・・先輩!!大変っす!私はもうだめかもしれないっす!この学校はもうお終いなんすよ!」

相手は良く知った1つ下の後輩だった。
彼女・・・オノヅカ、通称オノちゃんは現在相当せっぱ詰まった状況に置かれているらしく、早口で息も上がってしまっている。
だが、日常生活、ましてや平和な学び舎で「もうお終い」などと言えるような状況におかれる経緯などまったく想像ができない。むしろ縁遠いほどの台詞なのではないだろうか。

「・・・どうしたの?どこかに頭でもぶつけたの?」

意味不明なシャウトについ訝しげに顔を歪めてしまっていたらしく、鈴も何事かと覗きこんでくる。

「と、とにかく・・・戦場っす!この学校は最早戦場っすよ!」

戦場とまでいったか。
そう思った突如、通話音声に乱れが発生した。

「あっ、ああ!何するんすか!とにかく先輩、気をつけて・・・あああーっ!助けてー!!」

絶叫の後、ガッと大きく携帯が振られたかのような音が響き、通話は切れてしまった。
「通話終了」の表示を眺めて溜息を付き、携帯をポケットにしまう。
今の通話で、あらかた事情を察することができた。

「校門で抜き打ち風紀検査やってんだな・・・今日」

普段から素行不良で通っているオノちゃんがここまで慌てることといえばこれか定期テストのときくらいしかない。テスト期間はまだ先のため前者であろうと踏んだ。
ちなみに校内では緊急時以外の携帯電話での通話は校則で禁止されている。
突然電話が切られたのもそれに引っかかり取り上げられるか何かしたことによるものだろう。

「風紀検査・・・ですか」

その言葉を聞いて、鈴の顔にも動揺が走った。
オノちゃんほどではないが、鈴も服装に関しては誉められたことではない着崩しをしているため、風紀検査は苦手としている。
「慌てるくらいなら最初からやらなければいいのに」とも思うが、何か本人にしか分からないような拘りがあるのだろう。

「多分ね」
「どうしましょう、いつもどおりだと正門前でやってますよね」

検査が行われている正門前以外に学校への出入り口は無いため、正門を突破せずに正規で学校に入れる手段は存在しない。
かといって周辺の柵を越えようにも、背丈よりも高く足場が皆無の柵をよじ登るのは例え運動神経の良い生徒にも骨だ。
何か他に方法がないものか、と思案する鈴を一瞥し

「じゃ、私行くから」

置いていくことに決めた。

「ええーっ!!そんな、一緒に何か考えてくださいよ!」
「だって私、風紀検査なんか全然問題ないもの」

自分で言うのもなんだが私は成績はそこそこ、制服もきっちり着こなし、目立った問題行動も無し。模範的優等生で通しているため検査の類は毎度顔パスでやり過ごしているようなものだ。

「そんなぁ」

涙目で追いすがられるが

「それじゃ、せいぜい悪あがきでも頑張ってねー」

これ以上このInt25に構っていて私まで遅刻したらたまったもんじゃない。
この世のすべてに見放されたかのような悲愴感溢れる表情の鈴をその場に残し、私は悠々と学校まで歩を進めた。





そして、結局バカ2人がどうなったかというと

「まったくお前らは!!何度注意したら分かるんだ!!」

鬼のような顔をした風紀委員長、通称ナツノメ兄さんからお説教フルコースをくらう羽目になった。

「まずオノヅカ!そのピアスは何だ!」
「うちのママが最近宗教にハマって、付けないと悪霊に取り殺されるとか言ってたっす」
「その緩みまくったソックスは何だ!」
「物は大切にする主義なんで、長いこと使い続けてたらこんなんなっちゃったっす」
「・・・そのだらしなさすぎるシャツは何だ!」
「いやー、胸の成長が著しくて、学校規定のシャツだとキツイんすよねぇー」

学業に関しては壊滅的なくせに、オノちゃんはこういうことでは頭が回るほうだ。
こじつけとも言えるような言い訳の嵐に、傍から見てもナツノメ兄さんの怒りが限界に達しつつあるように感じられる。(最後のものには私個人も若干イラッとした)
兄さんはついに「公正の余地無し」と判断したようで、はぁ、と一つ溜息をついてから、今度は鈴のほうに向き直った。

「・・・では、水鏡、何か言うことはあるか?」

先のオノちゃんのせいでかなり立腹しているのであろう、憤怒の形相で鈴を見ている。
普段はクールな印象を与える涼しげな切れ長の目が、現在は「たった今2、3人殺してきました」と言われても違和感がないほど鋭い眼光を放っている。小動物くらいならそのままショック死させられそうだ。
何かしら言い訳を考えていたのであろう鈴も完全に萎縮してしまったらしく

「・・・ご、ごめんなさい・・・何もないです・・・」

と蚊の鳴くような声で力無く謝罪するだけだった。

「(オノちゃんはともかく・・・。同じエルフなのにあの2人って大分違うよなぁ。さしずめ水と油と言ったところかな)」

ナツノメ兄さんにきっちりお灸を据えられる2人の様子にのんびり高みの見物を決め込みながら、私はそんなことを考えた。

「(あの2人が仲良くなることって、あったりするのかな)」

未来の出来事など知る由もない私は、ただそんなことを考えていた。
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斧塚咲季

Author:斧塚咲季
MMORPG「マビノギ」のルエリ→タルラークサーバー、MORPG「PHANTASY STAR ONLINE2」ship9を中心に活動するマイキャラたちのフリーダム日記帳。

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